【子供の考える力】考える機会を作ろう
今回は【考える力】のお話です。
自分で考えて行動するということは、大人でも中々難しいのではないかと思います。
普段から、自分で決めて自分の行動に責任を持っている人は普段通りの行いをすれば良いですが、自分で物事を決めることが苦手な人もいるのではないでしょうか。
子供達も同じです。
普段から考える機会があると、子供達は立ち止まり、自分達なりに考えるようになります。
目次
考える力は自由に生きるためには必要不可欠

自由に生きる為には、考える力が不可欠になります。
何も考えないで、言われたことを鵜呑みにしていると、自由に生きる為の壁になってしまいます。
子供は、はしゃいだり、おちゃらけてみたり、大人がやめて欲しいことをすることをよくします。
こういった時、大人が一方的に「やめなさい!」と怒鳴って、押さえつけてしまうと、考える機会を奪ってしまいます。
これを続けてしまうと、「お母さんがやめなさいって言うからやめた。」になってしまいます。
こういう時に、自分で考えてどうするのか自分で決めることが大切になります。
同じように、先周りしすぎるのも子供の考える機会を奪ってしまう原因になります。
「ほら、危ないでしょ!」「ほら、次はこうしなさい!」
こういった声掛けをついしていませんか?
私自身も意識していないと、こういった声掛けをしてしまいそうになります。
喉まで出かかっても、ぐっと飲み込んで、静かに見守ることが大切です。
子供が困っていたり、つまずいていたら、その時に「こうしてみたら?」「手伝おうか?」と声を掛けてあげて下さい。
【事例】トイレの前で泣いていたA君

A君は4歳の年中組の男の子です。
私が預かり保育担当の時におきた出来事です。
※預かり保育とは、幼稚園が終わった後、それぞれ事情がある子供達を一つの部屋に集めて保育します。
A君と私はこの日預かり保育で初めて関わる子供でした。
なので、A君の性格もまだあまりわからなかった状態での出来事ですが、遊んでいる時にトイレに行きました。
「先生、トイレに行ってくるね」と声を掛けてトイレに行ったのですが、中々戻って来ない・・・
おかしいなと思い、A君の様子を見に行くと、そこには泣きながら立っているA君がいました。
間に合わなくて漏らしてしまい、泣いているのかな?と思ったのですが、そうでもありませんでした。
「A君どうしたの?トイレ行ったの?」と聞いてみると、
「トイレに行けない」と泣いていて、指を指しました。
「スリッパが・・・」というので、A君の指を指している方を見ると、誰かがいたずらでやったのか、飛ばしてしまったのか、トイレのスリッパがA君の手の届かない距離にあったのです。
A君は、先生や友達に困っているから助けて欲しいと言えず、スリッパを自分で取りに行くという判断も出来ず、何も考えることなく、ただ立って泣いているだけだったのです。
ここで、考える力のある子供は、どうにかしてスリッパを取りに行くか、誰かに助けを求める、または、スリッパを履かずにそのまま上靴のままトイレに行くなど、自分なりに考えることが出来ると思います。
A君には考える力がなかったので、私はA君に対して「困った時はここで泣いていても誰も気づいてくれないよ?
困った時はどうしたらいいのか考えてみようね。」と伝えました。
A君は泣いていたら、いつもお母さんが何でもしてくれるのではないかなと感じました。
このように困っている時に、何でも先周りして助けてあげてしまうと、お母さんがいない時、このように自分で判断が出来ずに困ってしまうことになるのです。
自分自身のことが理解出来るようになる

事例をみて、自分で考えて行動することの大切さがわかったかと思います。
自分で考えて行動が出来るようになると、次に自分自身のことを理解できる子に育っていきます。
自分の心と身体に向き合うことは、健やかに生きていくうえで必要なことです。
自分について考える機会をつくるのに良いとされているのが、食事の時間です。
とある園では、2歳以降の給食は、給食をバイキング形式にしているそうです。
自分で何をどれだけ食べたいのか考えて、調整してもらうそうです。
バイキングは、子供が自分自身を知る練習になります。
はじめは、うまくいかずに、お皿に取りすぎて全然食べられなかったり、食が細くて、ほとんど食べられない子がいたり色々だそうです。
そんな時にポイントになるのが、ああだこうだと指示を出さないことだそうです。
「今日の量は多すぎたね。」「少しずつでも色々食べると、元気いっぱいに遊べるよ。」
なお声掛けしてあげると、だんだんと自分で調整できるようになるそうです。
一般的には、園での給食と言えば、決まった献立を、決まった量で提供します。
そうすることで、栄養バランスも取れるので、理にかなっているのです。
しかし、食事の基本は強制されることではなく、楽しく食べることではないでしょうか。
栄養が必要だからと言って、無理に食べさせても栄養にはなりません。
子供達が何を選んでどのくらいの量食べられるのか・・・自分自身のことがわかっていると、自分で選んで食べられる量を食べられるようになるのです。
そして、お父さん、お母さん自身も時間だから何となくご飯を食べていませんか?
本当にお腹が空いているのか、食べる必要があるのか、何が食べたいのか・・・
改めて意識してみると良いかと思います。
食欲だけに限らず、今日の体調、心の様子など、無理はしていないかなど・・・。
自分自身を見つめる習慣がついていると、身体や心の声に気づくことができます。
子供には早いうちから、そういった習慣を身につけて欲しいと思います。
バイキング形式、今は新型コロナウィルスで難しいとは思いますが、収束したら、ご家庭でも取り入れられるかと思うので、一度挑戦してもらいたいと思います(^^)
☆おわりに☆

いかがでしたか?
子供の考える力、考える機会を、知らず知らずのうちに大人が奪ってしまっていることがあることがわかりました。
子供達が伸び伸びと自由に物事を考えて行動できるように、普段から、考える機会を作ってみてください☆
また、私達大人も普段から考えることに意識を向けることで、視野が広がります。
子供も大人も、自分自身のことを理解できるように、自分の心と身体に向き合っていきたいですね!(^^)
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