子供の人見知りは成長過程のひとつ
今回は、人見知りのお話です。
お家では明るく元気いっぱいなのに、外ではなぜか人見知りしてしまう子がいます。
私の受け持った子供達の中でも人見知りの子供は何人かいました。
4月から新学期がはじまります。
初めての集団生活が始まるとなると、このままでは友達もできない!?
と心配することもあるのではないでしょうか・・・
しかし、不安にならないでください。
人見知りは成長の一過程なのです。
親御さんが不安がってしまうより、どのように子供を受け止めてあげれば良いか、考えていくことが大切になります。
目次
人見知りで困ることは?

人見知りをして困ることはいったいどういう所なのでしょうか。
一つずつみていきたいと思います。
挨拶するのが恥ずかしい
お母さんが挨拶をしている姿をみていても、真似して挨拶をしない時、つい「うちの子、挨拶が出来なくて・・・」と相手に言ってしまっていることはありませんか?
1人で知らない人に挨拶をする・・・というのは勇気がいります。
恥ずかしくて挨拶ができない・・・という時には、お母さんと一緒に挨拶を始めるということから始めてみましょう(^^)☆
子供同士の輪に入れない
よく知っている友達がいても同年代の輪に中々はいることができない・・・なんてことがあります。
そんな時は、どうしてうちの子は友達の輪に入れないのだろう??
と焦らず、仲の良い友達と1対1から遊ぶように始めてみると、子供の緊張も和らぎます。
行事に参加が出来ない
緊張して、園の行事にみんなと一緒に中々参加出来ない・・・。
参加が出来ても、物陰に隠れて出てこられなかったりして、行事に行きにくいなと感じることがある方もいらっしゃるかもしれません。
そんな時には、子供が参加できる範囲で配慮をしてあげたいですね。
何故、人見知りをするのか?

初めて会う人とは、大人の人でも緊張したりします。
大人でもそうなので、子供にとっては、この人に心を許してもいいのかな?
という気持ちが出てくるのは自然なことなのです。
目の前にいる人の様子を伺いたくなる心理が働くのです。
その他に、お母さんが目の前から居なくなると感じると大泣きしてしまう、迎えに来ると両手を広げてしがみつくなど、人見知りには、愛着行動の過程の一つだとも言われています。
このお母さんとの愛着関係が十分に満たされていくと、次にお母さんの目の届く範囲内で、一人遊びが出来るようになります。
そして、特定の仲の良い子とコミュニケーションが取れるようになって、その後、集団生活に安心して入っていけるようになるのです。
安心を求めたい心理が働くのです。
気を付けたいこと

人見知りすることで、気を付けたいことがあります。
人見知りが強いと外へ出るのが億劫になるかもしれませんが、子供が外の世界や人に関心がないわけではないのです。
外へ出た時に、お母さんのもの影に隠れながらも、色々な人や物事を観察しているのではなでしょうか。
人見知りするからといって、家に引きこもってしまわないで、色々な感性が磨けるようにしてあげたいですね。
【事例】本当はみんなと仲良くしたいA君

ひとつ事例を紹介したいと思います。
年長組の時に、とても人見知りをしてしまうA君という男の子がいました。
初めの頃は、クラスの部屋に入るのがドキドキして、泣いて入れないこともありました。
そんな姿を見たお母さんは、A君がこんなに辛いなら、幼稚園に来ない方がいいのではないか・・・と悩むほどでした。
私もA君は人見知りが激しく、不安になりやすいと思って、色々対策を考えなければと思っていました。
しかし、お母さんがA君の気持ちを聞くと、ドキドキするけれど、そんな自分を変えたい、友達と過ごしたいと家で話していたのです。
私もお母さんも、A君を守ろう守ろうという考えになっていましたが、A君自身は守ってもらうのではなくて、背中を押して欲しいことがわかったのです。
それからは、ドキドキしてもいいから部屋に入ろうねと、背中を押してあげることで、少しずつ友達関係が出来、クラスに馴染んでいけるようになりました。
☆おわりに☆

いかがでしたか。
一見、ネガティブなように感じてしまう人見知りですが、これは、子供達が成長していく中で必要なことなのです。
脳が発達することにより、いつも一緒にいる人と、見知らぬ人との区別が出来るようになっているということなのです。
逆に人見知りをしないで、知らない人について行ってしまう方が危険です。
人見知りをしながら、お母さんという安心出来る場所があると、子供は安心して外の世界に行くことが出来ます。
今回のA君のお話でも、お母さんという安全出来る場所があるから、外の世界=幼稚園のクラスに入ることが出来たのです。
子供達が安心して、お母さんから離れられるためにも、「何があってもお母さんが守ってあげるよ。」と子供に態度で示してあげて下さい。
そうすることで、人見知りであっても外の世界へ行ってみようという勇気が湧いてきます(^^)☆
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